福岡在住で過敏性腸症候群が心配なら、消化器内科へ―りょうすけ内科外科コラム

福岡にお住まいで過敏性腸症候群(IBS)に関する悩みを抱えている方は少なくありません。このような症状に対して専門的かつ適切な治療を求めるなら、早めの消化器内科受診がお勧めです。過敏性腸症候群は、厚生労働省の指定難病ではあませんが、日常生活に支障をきたす患者様も多く、治療が難しいことから、難治性疾患とされています。できるだけ早く治療を開始して安心して日常生活を送りましょう。今回は過敏性腸症候群について、その症状の特徴や消化器内科で受けることのできる検査や治療について書いていきます。

1. 過敏性腸症候群とは

過敏性腸症候群は、腸の機能障害によって起こる一連の症状のことを指します。この病気は消化器系の疾患の中でも、多くの方が経験しています。過敏性腸症候群は生命を脅かすようなものではありませんが、仕事や日常生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。

  • 症状と原因

過敏性腸症候群における症状は人によってさまざまですが、最も一般的なものとしては、激しい腹痛や膨満感、いわゆるお腹がパンパンに張る感じ、そして不快なガスの増加が挙げられます。また、患者さんの中には、下痢を繰り返す方もいれば、逆に便秘に悩む方もいます。これらの症状は数日、数週間といった長期間にわたり繰り返され、日常生活に大きな影響を及ぼします。

例えば、朝食を食べた後に突然、激しい腹痛に見舞われ、その日一日、頻繁にトイレに駆け込むことになる下痢型のケースや、逆に数日間トイレに行けないほどの便秘に苦しむケースなどがあります。さらに、食事の後に特に膨満感やガスが増加し、お腹が張って苦しいという症状も一般的です。

原因については、腸の動きが異常に活発になったり、逆に鈍くなったりする「腸の運動異常」、普通ならば無害な刺激に対しても過敏に反応してしまう「過敏性」、健康な腸内環境を保つための腸内フローラのバランスが崩れること、そして心理的なストレスがこれらの症状を引き起こすトリガーとなることが指摘されています。しかし、これらの要因がどのように組み合わさって過敏性腸証拠群の症状を引き起こすのか、その詳細はまだ完全には解明されていません。これらの要因が複雑に絡み合うことで、症状が個々に異なる形で現れるのです。

  • 診断方法

過敏性腸症候群の診断は、患者さんが経験している症状をしっかり聞き評価することから始まります。例えば、患者さんが腹痛、膨満感、便秘または下痢などの症状を訴えた場合、医師はこれらの症状がいつから始まり、どのようにして現れるのかをはっきりさせるために、詳しく聞き取ります。これに加えて、身体検査を行い、腹部の異常や、他の隠れた病気の兆候を探します。

さらに、症状だけでは過敏性腸症候群と他の消化器系の疾患との区別が難しい場合、医師は血液検査や便検査などの追加検査を行います。これらの検査は、炎症、感染、または食物不耐症など、過敏性腸症候群以外の原因による症状を排除するのに役立ちます。例えば、血液検査で貧血や炎症マーカーが見つかった場合、それは他の病気の可能性があるかもしれません。

過敏性腸症候群は難治性の疾患であり、原因もはっきりしない場合が多いものです。他の疾患の可能性を排除して、最後に残る病名とも言えます。

根治が難しいと言われますが、治療をしながら上手く付き合っていけば、日常生活に大きく影響することも減っていきます。まずは。専門医の検査を受けることが最優先です。

2.治療について

過敏性腸症候群の治療は、主に症状の管理と生活の質の向上に焦点を当てています。治療方法は患者さんの症状やその重さによって異なりますが、以下に一般的な治療方法を紹介します。

  • 一般的な治療方法

・食事療法:食物繊維の摂取量の調整。便秘がある場合は食物繊維を増やし、下痢がある場合は減らすことが推奨されます。FODMAPs(発酵しやすいオリゴ糖、ジス糖、単糖、および多価アルコール)の低い食事を試すことが有効であるとされています。

・薬物療法:症状に応じて、抗痙攣薬、抗下痢薬、便秘薬、または抗うつ薬が処方されることがあります。

・心理的サポート:ストレス管理や心理療法もIBSの治療において重要な役割を果たします。認知行動療法や催眠療法が有効であると報告されています。

  • 消化器内科外科にできること

過敏性腸症候群の治療には、消化器内科外科に相談しましょう。過敏性腸症候群に限らず、消化器系の疾患を専門としており、症状の正確な評価と最適な治療プランの提供が可能です。特に、他の疾患を除外するための検査と知識を有しています。

長く続く、下痢や便秘に悩まされている方は一度消化器内科にご相談ください。