もし血便が出たら、 福岡の消化器内科が頼りになります―りょうすけ内科外科コラム

血便は、消化器系に何らかの問題が生じているサインであり、見過ごすことはできません。福岡にお住まいで、このような症状に直面した場合、専門的な診断と治療を提供してくれる消化器内科が頼りになります。消化器内科では、血便の原因となる疾患―大腸がん、炎症性腸疾患、内部出血など―を特定するための詳細な検査を行います。早期発見と適切な治療が、これらの疾患の予後を大きく左右するため、血便を発見したらすぐに福岡の消化器内科を訪れることが重要です。今回は、そんな血便の原因と治療について消化器内科の専門医の視点から書いていきます。

1.血便の種類、理由

突然の血便は本当に驚きます。ただ、血の状態やその理由を知ることで冷静に対処できるのではないでしょうか。

  • 血便の種類

血便は消化管からの出血を示しており、その色や出血の位置によって大きく二つに分類されます。「明らかな血便」は鮮やかな赤色をしており、主に下部消化管(大腸や肛門)からの出血を示します。これに対して、「潜血」は目に見えない血が便に混ざっている状態で、上部消化管(食道、胃、小腸)からの出血が原因であることが多いです。潜血は特別な検査をしないと発見できません。

  •  血便の理由

血便の背後にはさまざまな原因がありますが、主に以下の病気や状態が関連しています。

・炎症性腸疾患:クローン病や潰瘍性大腸炎など、腸の炎症が持続する病気です。これらは腸壁の損傷を引き起こし、血便の原因となります。

・感染性腸炎:細菌やウイルス、寄生虫による感染が原因で起こる腸の炎症。腸の内壁が傷ついて出血することがあります。

・大腸ポリープや大腸がん:大腸の内壁にできるポリープやがんは、成長する過程で出血を引き起こすことがあります。

  • 血便への対処法

血便を発見した場合、まずは落ち着いて専門医に相談することが重要です。以下のステップを踏むことが推奨されます。

・早期の医療相談:血便を発見したら、できるだけ早く医師の診察を受けることが重要です。原因によっては早期治療が必要な場合があります。

・詳細な診断:医師は患者の症状や既往歴に基づいて、内視鏡検査や血液検査など、適切な診断方法を選択します。

・適切な治療:原因に応じて、薬物療法、内視鏡的治療、場合によっては手術が必要になることがあります。また、生活習慣の改善や食事療法が推奨されることもあります。

血便は多くの場合、治療が可能な病気によって引き起こされますが、早期発見・早期治療が非常に重要です。不安な症状があれば、専門医に相談し、適切な診断と治療を受けることが大切です。

2.血便が出た場合の消化器内科の検査と治療

  • 検査方法

血便を経験した際には、消化器内科での専門的な検査が必要となります。まず、医師は患者の詳細な病歴聴取と身体検査を行い、血便の可能性がある疾患についての初期評価をします。その後、以下のような検査を実施することが一般的です。

・便潜血試験:便中に微量の血が混じっているかをチェックします。この検査は、見た目では確認できない内部出血を検出するために役立ちます。

・内視鏡検査:大腸内視鏡検査や上部消化管内視鏡検査を通じて、消化管の内部を直接観察し、出血源や異常を探します。必要に応じて、検査中に組織のサンプルを採取し、さらに詳細な分析を行うこともあります。

・画像診断:CTスキャンやMRIなどの画像診断技術を用いて、消化器系の異常や病変を特定します。

これらの検査により、出血の原因となる疾患の特定が可能になり、適切な治療方法の選択につながります。

  • 治療方法

検査結果に基づき、患者に最適な治療法が選択されます。血便の原因によっては、以下のような治療方法が採られることがあります。

・薬物療法:感染症や炎症性腸疾患などの場合、抗生物質や抗炎症薬などの薬物治療が行われます。

・内視鏡的治療:出血している部分を内視鏡で直接治療する方法です。ポリープの切除や出血部位の止血処置などがこれに該当します。

・手術治療:薬物療法や内視鏡的治療で効果が見られない場合、または大きな腫瘍が原因である場合には、手術による治療が必要になることがあります。

治療は、患者様の状態や疾患の進行度に応じて、個別に計画されます。また、生活習慣の改善や食事療法が併用されることもあります。重要なのは、血便を発見した際には早期に専門医の診察を受けることです。早期発見・早期治療が、最善の結果をもたらす鍵となります。

血便が出た場合、慌てず、消化器内科の検査をまずは受けましょう。できればこの機会に大腸内視鏡検査を合わせて受けられると安心です。実際、大腸ポリープは内視鏡検査で発覚することがほとんどです。血便はそんなサイレントキラーのサインかもしれません。